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医院ブログ

子宮内環境について その①

こんにちは、培養部です。

久々の投稿となります💦

 

なかなか着床しない、不育症に悩まされている患者様へ

本日は不妊症と子宮内細菌叢の関係についてお話します。

 

少し前までは子宮内は無菌状態であるといわれていました。

しかし、最近の研究で子宮内にはラクトバチルス(乳酸桿菌)を含む細菌叢が存在し、

腸内フローラのように細菌バランスがあるとわかってきました。

この子宮内細菌叢を調べる遺伝子検査が【Endometrial Microbiome Metagenomic Analysis】略してEMMA(エマ)検査です!

 

EMMA検査(子宮内膜マイクロバイオーム検査)は

子宮内細菌の割合を調べ、ラクトバチルスが90%以上あるかどうかを調べます。

ラクトバチルスは細菌性の膣炎や、性感染症、尿路感染症の原因となる細菌を繁殖させないように働いています。

そのためラクトバチルスの割合が多いほど子宮内の環境が良いと評価されます。

ラクトバチルスが90%以上の場合、着床率やその後の出産率が高いとの報告もあります。

 

ラクトバチルスの割合が少ない場合、子宮内が繁殖した雑菌により炎症状態になることがあります。

慢性状態になると、自身の免疫活動も活発になり、受精胚を異物と認識して攻撃するようになる可能性が指摘されています。

これが妊娠率や出産率の低下に繋がるのでは、、、といわれています。

 

当院では開院からEMMA検査を導入しています。

流れとしては、子宮内膜が厚くなる高温期(月経から約15~25日目)または移植周期の予定日(黄体期4~6日目)に

子宮内膜の一部を採取する処置を行い、遺伝子検査を行います。

 

また当院では子宮内の炎症状態をカメラで確認する「子宮鏡検査」も取り入れております。

こちらは細胞の採取などの痛みを伴う処置はなく、生理食塩水を流しながらになるので、

子宮内の環境も一度洗浄されて整うといわれています。

これらの検査を積極的に取り入れながら患者様の子宮の環境が胚移植に最適であるかを確認するように当院ではしております。

 

詳しいお話など聞きたい場合にはスタッフに気軽にお声かけください。

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