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医院ブログ

ヘパリンとバファリンについて

こんにちは、培養室です🌼

体外受精において反復着床不全、流産を繰り返した方の中には、ヘパリンやバファリン(低用量アスピリン)を使用することがあります。

「血液をサラサラにする薬」と聞かれたことがある方もいるかもしれませんが、なぜ不妊治療でも使われるのでしょうか。

 

今回は、ヘパリンとバファリンについて、分かりやすくご紹介していきます。

 

なぜ使うのか?

赤ちゃんは子宮内膜に着床したあと、お母さんから栄養や酸素を受け取って成長していきます。そのためには、子宮や胎盤へ十分に血液が流れることが大切です。

患者様の中には、血液が固まりやすい体質(血栓ができやすい状態)があることで、着床や妊娠の継続に影響している可能性があると考えられています。

そのような場合に、血液を必要以上に固まることを防ぐ目的で、ヘパリンやバファリンを使用することがあります。

どちらも血液が固まりすぎるのを防ぐお薬ですが、働く場所が異なります。

 

バファリン(低用量アスピリン)とは?

バファリンは、血小板のはたらきを抑えるお薬です。

血小板は、傷口を見つけると集まって血を止めようとしますが、バファリンはそのはたらきを穏やかに抑えることで血液が固まりすぎるのを防ぎます。

飲み薬なので、自宅でも続けやすいという特徴があります。

〔副作用〕

・あざ(内出血)ができやすくなる

・鼻血や歯茎から出血しやすい

・胃の不快感や胃痛(空腹時よりも食後に服用すると、胃への負担を軽減できる場合があります)

 

ヘパリンとは?

ヘパリンは、血液を固める成分(凝固因子)のはたらきを抑えるお薬です。

血小板が集まったあと、血液をしっかり固めるためにはたらく「凝固因子」のはたらきを弱めることで血栓ができにくくなります。

皮下注射で使用するため、ご自身でお腹などに注射する必要があります。

〔副作用〕

・注射した部位の痛み、赤み、青あざ(皮下出血)

・出血しやすくなる

・ごくまれにヘパリン起因性血小板減少症(HIT)という副作用が起こることがある

(HIT:血液中の血小板が減少し、かえって血栓ができやすくなる病気)

 

「バファリンは血小板へ」、「ヘパリンは凝固因子へ」と、

はたらく場所は違いますがどちらも血液が必要以上に固まるのを防ぐという目的は同じです。

 

妊娠中に使用しても大丈夫?

「赤ちゃんへの影響が心配」という方も多いですが、ヘパリンは胎盤を通過しないため、赤ちゃんへ直接影響することはないとされています。

バファリン(低用量アスピリン)は胎盤を通過しますが、不妊治療や妊娠初期に医師の管理のもとで使用される量では、赤ちゃんへの大きな影響は少ないとされています。治療の必要性と安全性に配慮したうえで処方されていますので、自己判断で中止せず、気になることがあれば医師へご相談ください。

 

ヘパリンやバファリンは、不妊治療を受けるすべての方に必要なお薬ではありません。

反復流産の原因のひとつである抗リン脂質抗体症候群では有効性が示されています。一方で、原因が明らかでない反復着床不全や反復流産に対する効果については、現在も研究が続いており、すべての方に有効と証明されているわけではありません。そのため、当院では患者さんの状態を総合的に判断し、必要と考えられる場合に使用しています。

 

最後に

ヘパリンやバファリンは、「妊娠しやすい薬」ではなく、妊娠を支えるために使用が検討されるお薬です。

必要な方は適切なタイミングで使用することが大切ですので、分からないことや不安なことがあれば、お気軽に医師やスタッフにご相談ください。

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