こんにちは。
徳永産婦人科・培養室です。
鹿児島は蒸し暑い日が続きますね。皆様いかがお過ごしでしょうか?
本日は不妊の3大検査の1つである精子検査についてご紹介します。
男性の不妊検査といえば最初に思い浮かぶ身近な検査ですよね。
WHOの発表した不妊の原因を男女別でみてみると、
明らかな女性因子が41%、明らかな男性因子が24%、
男女ともに原因があるとされているのが24%、原因不明11%
となり男性が関わっている原因は48%となります。
つまり不妊原因の約半分は男性側の影響であると考えられています。
男性の中には検査への抵抗が大きい方もおられるかもしれませんが、
治療方針は、この精液検査の値も判断基準の1つとして用いており、大切な検査となります。
この検査で行っている主なことは精子カウント・粘性・液量の測定です。
培養士が顕微鏡下で目視にて精子の数を数え、濃度や運動率などを記録します。
その時に使用するのがこちらマクラーチャンバーという器具になります。
フタの部分に10×10のマス目がついており、このマスの中にいる運動精子や不動精子、奇形精子などをそれぞれカウントします。
この器具は1㎖=1000㎣=0.001×10⁶㎣となり、10マス中の精子数×10⁶が1㎖中の精子数となります。
顕微鏡下でみるとこのようなマス目がみえます。こちらの倍率は100倍ですが、
実際カウントする際は200倍にて行います。
精子は約3ヵ月かけてつくられるため、精液の所見は変動することがよくあります。
また、検査日付近の体調による影響も考えられます。
異常値・正常値を認めても複数回の検査を行い総合的に判断することをおすすめ致します。
当院では、自宅採精の場合3時間以内に精液を持参していただくようお願いしております。
これは時間とともに精子の状態が悪くなってしまい正確な値が得られなくなってしまうためです。
もし、距離の関係でそれ以上に時間がかかってしまうようでしたら、採精室も完備しておりますので、お気軽にお越しください。
今日で6月も最終日!今年も残すところ半分となりました。
今年の前半はコロナの影響であっという間に過ぎてしまい、
このままパッとしないまま終わってしまいそう…と
意気消沈してしまう方もいらっしゃるかと思います。
もちろん何より経過は大切ですが、小さな達成がのちに大きな成果を生んでくれます。
この時期だからこそ、今年の前半を振り返りながら後半は1日1日が楽しい日々になるよう過ごしていけたらいいですね。
我々もそんな日々のお手伝いをさせていただけたら幸いです。
より良い医療を提供できるよう、後半も気を引き締めて頑張っていきます!!